KOAの取り組み
古紙がもう一度紙になるまで
紙のなぜ? なんで?
- 古紙から紙になるまでどれくらい時間がかかりますか?
- 段ボール原紙は約1時間30分、更紙は古紙からインクを取り除く時間が加わるため約6時間で紙になります。
- 紙をつくるのにどのくらいの水を使いますか?
- 紙を1tつくるのに使う水の量は、段ボール原紙で7t、更紙で40tです。また、当社が1日で使う水の量は36,000[t/日]で、これは標準的な小学校のプール60杯分に相当します。(1t=1,000kg)
- 100tの古紙があったらどれくらいの紙ができますか?
- 100tの古紙からは95tの製品をつくることができます。原料の量から実際に紙がつくられた量の比率を歩留り率といいます。従って、当社の歩留り率は95%ということになります。
- 1日(1年)にできる紙の量はどのくらいですか?
- 抄紙機の生産能力としては段ボール原紙の抄紙機1M/Cが420t/日、2M/Cが500t/日、6M/Cが550t/日、更紙の8M/Cが130t/日で、合計1,600t/日です。
- どんな古紙でも原料になりますか?
- 残念ながらすべての紙がリサイクルできるわけではありません。水に溶けにくい紙、匂いのつよい紙、発泡紙などは原料にならないどころか、製品とならない場合があります。それらの紙は禁忌品(きんきひん)と呼ばれ、古紙原料の中へ入らないように皆様にお願いしています。
- 古紙に混じっていたビニルなどはどうなりますか?
- 紙を水に溶かし、パルプとビニルなどのゴミを散らせた状態で、スクリーンと呼ばれる網の目を通すと、原料の中からゴミだけが取り出されます。取り出したゴミは社内にある焼却炉で燃やされます。
- 紙をつくるのに手作業で行うものはありますか?
- 製紙業は装置産業とも呼ばれ、紙をつくるには巨大な装置が必要です。そのため、手作業で行うことは少ないです。紙の品質を確認や調整する作業もさまざまな計測機器で行いますが、最終的には人が確認して管理しています。
- 使っている水は地下水ですか?
- 富士地区で製紙産業が盛んになった理由の1つとして、豊富な富士山の伏流水(地下水)が湧いていたことが挙げられます。当社も、紙をつくるのに井戸水を使用していますが、井戸水を汲み上げすぎると地下水位の低下や井戸の塩水化のおそれがあるため、主に工業用水を使用しています。この工業用水は富士川の水を利用した東駿河湾工業用水道から供給を受けています。